Diary
2008.11.12008/11
木暮です。
11月2日
立教大学でライブ。出店を物色して焼き饅頭を食したり、ケータリング係の子と話したり、割と古い建物の内観を検したりして楽しむ。椅子の並んだホールで演奏。独特のリバーブ感に持っていかれつつ、ハプニングもあったが楽しいライブだった。終演後、学生達と記念撮影。板橋のボウフラ4人組に接するにあたり、わざわざ花束まで用意してくれていた。
荒イとタケシと飯を食った後、偶然焼肉店から出てきたハ羅チームと遭遇し、そのまま焼肉店で飲む。その時点で既に酔っ払っていたので、誰と何を話したのかほとんど覚えていないという体たらくであった。
11月3日
昼前に起きて、不動産屋に出す書類を書いたりしていたが、約束の時間の15分前に、明大前に行かなければならなかったことを思い出し、慌てて家を飛び出す。荷物があったので電車で向かうしかなく、一時間の遅刻。用事を済ませた後、新宿にでも出てレコード屋を巡ろうかと思ったが、祭日の街の混雑を考えて断念し、おとなしく帰る。帰宅してから3回目のD・リンチ「マルホランド・ドライブ」を観る。友人は酷評していたが、結構好きな映画の一つ。クラブ・シレンシオ行きてー。その後、米ドラマ「ザ・ワイヤー」を観ていると、チーズという名前のプッシャー役でメソッド・マンが出てきてアガった。思わずCD棚から「TICAL」を取り出し聴いてしまう。ODBのソロも持っていた気がしたのだが、見つからなかった。
11月4日
バンキッシュが使えなかったので、地元のスタジオに行く。違うドラムセットをいじるのは楽しいなー、などとつぶやきつつドラムには一切触れずにジョジョ立ちの練習。「アリアリアリアリアリ」と叫んでみたりする。
ブック・オフに漫画を20冊くらい売りに行き、査定金額を聞くと250円だと言う。「え、一冊250円ですか?」と問うと、店員は間髪入れずに言った。「全部で250円でございます。」まるで難波の商人のように。悔しかったので古いマイルスを一枚買って帰る。
11月5日
久し振りに池袋に出て、服屋や靴屋を何軒か冷やかすが特に欲しいものも見つからず。タワーレコードではQ-TIPの新譜、ジャズネタのミドルスクールのコンピ、スクウェアプッシャーの新譜など何枚か購入。夕方からまた地元のスタジオで、空想上のサイケデリック・インプロヴィゼイション・バンド「KARASHI」の狂いダンサーとして、ドラムセットを素手でどこから壊していくかというシミュレーション。シンバルで手を切りたくない、絶対に嫌だ、ということは・・・燃やすしかないのか?と考え込んでいると、夜だった。
近所に韓国料理屋が開店したので、「座っていいかね?」と池波正太郎の真似をしつつ店の扉を開ける。キムチを焼いてくれたり、肉を鋏で切ってくれたり、「大根の漬物をお肉で巻くと美味しいですよう」と教えてくれたり、親切な店だった。帰って「パラノイド・パーク」を観る。バンクーバーを思い出した。
11月7日
空港で54-71と再会し、一路沖縄へ。ヘルタースケルター主催者の原口君が迎えに来てくれている。そして案内されたホテルが普段のツアーからは想像できない良いホテルでびびる。荷物を置いた後、近くの居酒屋にてみんなで夕食。沖縄はまだ半袖でもいけるくらいの気候であった。
11月8日
まだできたばかりだという、ソルト・アンド・ペッパーというライブハウスでライブ。基地が近いせいか、ガタイのいい外人を多く見かける。近くのショッピングモールや景観がアメリカを髣髴とさせますな。54のBOBO君とビンゴ君と共にモール内のブルーシールでアイスを食した後、「ヴァーチャルを超えた!」とい う宣伝文句の妙なマシンに乗ってみた。三半規管に効く感じ。隣の席だったボボ君は、最初から最後までずっと笑っていた。楽屋に帰ると54のリーダーがスウェットの袖とリブを切り取ったものを、何の違和感もなく着用していた。久し振りに観る54-71は相変わらず最高に格好良くて、特に本番直前に全身にベビーオイルを 塗ったビンゴ君が、クレージータイトなイントロを演奏する3人の待つステージへ踊り出していった姿が痛快すぎて鳥肌が立った。
ライブ後、マトリョーシカのカブ君号でブレイドなどを聴きつつ、JIJI CAFEへ。ダウニーのロビン君と数年ぶりの再会・・・対バンしたことはあったが、ちゃんと話したのはこの日が初めてだった。ロビン君が庭で育てたという豆の天ぷらがとても美味かった。打ち上げでは、54のタク君から昔のスタジオの練習風景などの話を聞く。8時間はやばいっすねー。
11月9日
ヘルタースケルター第2回目は桜坂セントラル。沖縄そばを食ってライブハウスに着くと、久し振りにソウ君 a.k.a. カシオマン氏の顔が見える。歩いて10分の距離に住んではいるものの、何だかんだとタイミング合わず、沖縄で久々の再会。
本番前の楽屋で、何故かYOUTUBEにて暴走族のドキュメントを皆で鑑賞したり、54のリーダーにオススメの本を教えてもらったり、向井さんが差し入れてくれたオリオンビールを飲んだり。マトリョーシカとボマチーカを袖から観た後、ぴぴぴ、と自分達の演奏を終え、オリオンビールを飲みながら54-71とザゼ ン.ボーイズを観る。54のライブ中に降霊現象が起きたり、ザゼンボーイズの新曲からシカゴ.ハウスを連想したり。
両バンド共にとても格好よくて刺激になった。
終演後、近くのバーを貸し切って打ち上げ。泡盛呑み放題による波乱な一幕もありつつ、松下さんと色々と話す。2次会では原口君オススメの地元のスナックへ。何人かのの老酔客達が過去の名曲をカラオケで歌う中、沖縄風のおでんを何故か6皿も食う。
嫌がるボボ君にてびちを食べてもらったり、イチロー君の「すいません、おでんお代わりー!」という声に驚いたりしつつ、夜は更けていった。帰り際に「やるよ」と言って煙草をくれた松下さんは、とても男らしかったです。
11月10日
迎えに来てくれた原口君とカブ君、ボマチーカの清純君と限定200食の沖縄そばの店へ寄った後、別れの挨拶をして帰京。今回はとても楽しかった。原口君ありがとう。
東京に着き、沖縄との気温の差に晩秋を感じる。
11月11日
家で休養していると、タケシから電話があり、「今日スタジオじゃないの?俺、もう着いてるよ。」 休みの連絡をし忘れていたのであった。暇を持て余したタケシが自転車で家にやってきて、久々に家でエビスを傾ける。73年の剣客商売やミナミの帝王などを観て、久し振りにモンスターハンターをやった。腕が落ちてい た。
11月某日
中野にてユウタとジョージ、タク夫と呑む。ユウタはずっと曲作りで家に篭ってたらしく、「人に会うの久し振りなんすよー」などと言いつつ、ビールやつまみを豪快にこぼしたりしていた。酒と煙草、揚げ物の匂いが漂う店内で、ソースのかかった(!)ポテトサラダを食らう四人。さっきから表が騒がしいなー、と思っていたら騒いでいた外国人労働者が店内に闖入してきて、誰に言うとでもなく大声をあげた・・・「このくそにほんじん!」。現場で溜まったストレスが酔った勢いで噴出したのだろうと思われる。不肖、私もほろ酔い加減だったので、「俺、日本人じゃないよ」と意味不明の嘘が口から出る。すると彼は言った。「・・・オレは犬を6匹飼っているんだ!」・・・夢十夜のような雰囲気に包まれかけた店内だったが、カウンターにいたデザイン関係の仕事をしているらしい愛国心溢れる男が、酔っ払い外国人に根気よく説教を始め、私達4人はその店を後にしたのでした。次に入ったバーが周辺の電気工事で停電するというので、ビールを2杯づつくらい飲んでまた外へ。
始発まで間があったので、ユウタの「麺が食いたい」というリクエストに応じられそうな店に入る。タク夫とユウタは小学校くらいからの幼馴染らしいんだけど、タク夫が何か喋り終える度、(俺、こんなこと語っちゃったけどOKかな?)と確認するように、ちらりとユウタを盗み見るのが面白くて、そのSとMみたいな関係は何なんだ!とか言いつつヘラヘラする。俺の周りでは荒イと並んで2大酒豪のジョージ・ボットマン氏が、この日は珍しく限界宣言をし、明け方の中野のアーケードの下、散会。
11月16日
kaikoo meets revolution に参加。出演者が多いイベントだったので、楽屋に人が多くて楽しい。自分達のライブを終えると、上下のフロアを行ったり来たり、楽屋廊下の立ち飲みスタイルの小宴に参加したり、遊びに来てたチャック・モリスに偶然会ったり、Libra Recordで働いている学生時代の友人にステッカーやサンプル盤をもらったり。フロアも楽屋も多種多様な人々が混然としていて、こういう雰囲気はとても好きだ。タートルのライブで、カメが踊っているのが見えて笑った。
11月25日
引越しを荒イとミカミに手伝ってもらう。引越し当日の朝にも関わらず、ホットカーペットの上でTVを観つつ、珈琲を啜って一服できる状態の俺の部屋を見て、「鬼平」と呼ばれた荒イさんは、「こいつは夜までかかるな。」との勘ばたらきを得たらしく、テレビや洗濯機などを三階の新しい部屋まで一人で運んでくれたりして、とても助かった。これで泥棒ともおさらばだぜ!夜、岩手帰りのタケシが参戦し、「激ロモ」という謎の言葉を残し去って行った。まるで北東から吹くぬるい風のように・・・。
11月27日
片付かない新居を後に、一路仙台へ。リハーサルまで時間があったので、皮裂キと街を散策する。とあるビルの4階にて「3時から営業再開します」という張り紙を前にして無言で佇む二人。飯でも食って時間をつぶすことにして、天下一品のラーメンを食ったりする。そして二人してリハに遅刻。楽屋ではアイドル・パンチのメンバーが、翌日の大阪のライブで展示するという作品を紙粘土で制作していた。都市でライブをする時には必ず遠くから来てくれているお客さんがいて、この日も山形から観に来てくれている人がいた。こういう行動力が自分には欠如しているので、本当に嬉しいです。ありがとう。打ち上げでゆるゆると麦酒などを舐めているうちに、いつに間にかESPのTang-Show氏と「Tang会」を結成することに。結成目的・活動内容は不明。ライブ会場などで会うたびにギャングスタ風の挨拶をぎこちなく交わしましょう!というのが唯一の決まり事である。その場にいた荒イを無理やり入会させ、現在メンバー数は3人。