Diary

2014.7.27日記

7月某日

後頭部に『RESPECT』というタトゥーの入ったデンマーク人がコーンフレークに牛乳とコカインをかけて食っている。そんな映画のワン・シーンを横目に、前の日記書いたのいつだっけな、と確認してみたら一年以上前だった!…つまり単なる放置です。すみません。

7月某日

海辺の会場で18インチのセットを叩く。リハーサルが終わって「いの一番」に海に飛び込んでいったユキオが、3曲目でタンバリンをハイハットにのせてくれた。その曲の途中でペダルが外れてしまった。自分のドラムセットはもちろん自分が一番叩きやすいようにセッティングしてある。しかしそれに慣れ過ぎてしまうと、違うセットに座った時にいまいち体が対応しきれない時がある。どんなドラムセットでも自分の思うように叩けなきゃドラマーじゃないぜ、と葉巻をくわえた巨匠は言っていた。
それはドラムでもターンテーブルでも同じことなんだろうと思う。
スティーブ•ガッドはウィスキー1瓶空けてから素晴らしいプレイを録音した…という都市伝説。テキーラショットにやられてBPMを見失った昨日の午前4時を反芻する。自分が感動していないことに他人の心が動くわけはないし、楽しむ余裕がないなら練習を重ねておけば良い、例えばミスターTGMXは酒を飲みながら歌う練習を…とか考えながら、今はダニエル•ジョンストンを聴いています。

7月某日

バンドを始めて十数年経つ。ゆっくりとだが、いろんな土地に友達が増えてきてとても嬉しい。その出会いが何であれ、誰かと共有した時間は年月と共に透き通っていく結晶物みたいなものだ。取り出した時に美しく光る時もあれば、眩しすぎて目を逸らしてしまう時もある。そのいびつな形や光を屈折させる幾つかの傷は、昔に思い描いたものとはまるで違うが、それはそれでいつか愛しく思えるのかもしれない。

7月某日

じっとしていても汗が滲む季節 the 夏。アイスコーヒーに牛乳をたっぷりと注いで飲む。覇ラ君が書いた真綾ちゃんの涼しげな曲、よくよく聴いてみると歌詞と歌唱に大人の色気が漂っていて、1度下がった体温が2度上がる。
スタジオには珍しく誰もいなかった。「そう、俺はモヒカン・リズム・マシーン」と自分に言い聞かせながら、延々とひとつのリズムパターンを繰り返すこと40分。気が狂いそうになる。

7月某日

用事を済ませに歌舞伎町へ。いつもの地下鉄ではなくJR東口の改札を抜けたところで、二十歳くらいのバイト前の憂鬱な感覚を思い出す。かなり人生勉強になった一番街のキャッチ・ライフに懐かしさも覚える。「懐かしい」のは、いつの間にかそれだけの時が経っているということだ。時間の流れの速さを知ってはいても、それを意識しながら悔いなく一日をやり切る、なんてことはなかなか難しい。例えば今日はどうだった?

7月某日
ケセンロックフェスに関わっている全ての皆、遊びに来てくれた人、いつも本当にありがとう。