Diary

2009.5.12009/5

木暮です。

SAFOO

深夜スーパーでバイトしていた頃からの古い友人が、今は近所のレコード屋で働いている。DJ Water という名前で、バーで音楽をかけたりもしている。久々に再会して、色々な話をしながら酒を飲んだ。出会った頃は、古いR&Bやメロウなブレイク・ビーツを好んで聴いていた彼が、今はジャーマン・ロックやプログレに傾倒しているらしく、CANやゼロ・セット、ビル・ブラフォードのソロなどの話で盛り上がる。あの辺のアナログは値段が安いとか、面白そうなイタリアのバンドの盤名を教えてくれたりして、普段から気まぐれにしか音楽に触れない俺にとって、ある傾向の気に入った音楽を見つけて周辺を掘りまくる彼のような人の話は大変面白い。ジョージもそうだけど、そういうタイプの音楽好きの人間は、話のディテールとなるアルバム名や曲名、メンバーの名前なんかを割と正確に記憶しており、更にそれらにまつわる小話や自分の感想などを話す時の語り口がとても無邪気で、聞いている俺は楽しいばかりである。ツアーが終わる初夏の頃に麦酒など飲みつつ、Water のかける音楽でふらふら踊ったりするのが、今から楽しみ。

日曜日
 
中川という名の爺が、「私はもう政治の世界に興味はないので御座居ます。コグリ君、石神井公園のベンチで、チェリオと田楽でもどうかね?」と赤ら顔で誘ってきて、本当は家に帰ってスクラッチの練習したいのになー、という気持ちを抑えつつ渋々同行。ベンチに座り、「太陽暦の夏至にあたる日を中心に前後3日、その7日間だけ山肌を照らす夕日があの模様を現出させるのです。」・・・そんな爺の戯言を聞いているフリをしながら、「このわざとらしいメロン味!」などと、相槌にもならない右脳発言を繰り返す俺。すると爺が突然、「核を持てこの野郎!」と怒鳴りながら殴ってきたので、負けずに殴り返したのだが拳に全く手ごたえを感じない、と言うよりも腕自体に力が入らないのである。何故ならそれは夢だったからです。
朝食に、デデスのマスターから頂いた一粒100円の梅干と白粥を食う。8年間同居している2匹のカメの水を取りかえてやって、そのまま風呂掃除。食器を洗いながら、ちょっと前にCDで再発された Theo Parrish の FIRST Floor を聴く。歪んだキックとベース。一昨日の高崎のライブでチャーベさんから聞いたハウス黎明期の話を思い出してニヤリとする。そういえばチャーベさんはジョーダンの4、タイチは10(11?)を履いていた。TA-1は最近アナログで持ってるHIPHOPをCDで買い直しているらしい。レコードでDJする奴はどんどん減ってるらしい。キャリア30年の音楽人が、引越しの際に何千枚ものレコードやCDを全てデータ化して処分したらしい。持ってるのはいいけどヤバイのはウルトラC。泰葉はこぶ平の姉らしい・・・そういえばこぶ平は名前が変わっていたような・・・。食器を洗い終えて窓を開けると、風は強いが好天なのであった。

先日、本の整理をし、ダンボールの奥に眠っていた漫画や小説などが読める状態になったので、最近繰り返し聴いているMiles Davis の Bitches Brew をかけつつ、何度目になるかわからない「我輩は猫である」を適当に開いたページからいきなり読む。食いなれた味を久々に食うとまた格別。いつの間にか寝てしまい、起きると17時。少し焦ったが、一日中休みという日は久し振りなのでヘラヘラしながらとりあえず一服。突然日本語ラップが聴きたくなり、こないだ買った s.l.a.c.k.の MY SPACE と JUSWANNA の BLACK BOXを聴く。向かいの家の壁を夕日が染めている。日が長くなってきたようだ。

IDOL PUNCH

最高!

京都

久しぶりのウーピーズ。古都は雨。山ちゃんと再会してすぐそばの弁当屋でトンカツなどを買い、食う。東京からバビロン・シスターズが遊びに来て物販を手伝ってくれた。共演した LOW-PASS は、インストバンドにありがちな小難しさを殆ど感じさせない小粋な演奏がカッコよかった。
終演後、京都のライブ打ち上げでは定番だという中華料理屋へ。殆どの料理にニンニクが入っていてとても美味い。覇ラとタケシは何度も絶賛の舌鼓を打っていた。帰り道、池田屋騒動跡地を偶然通り過ぎる。今では何の面影もないが、それでも京都には歴史の様々な残り香を強く感じさせるものが無数に残っている。
翌朝、雨のパラつくホテルの玄関外で覇ラ君と煙草を喫しながら、「水炊き」という看板を見、二人でニヤリとして、次の街へ。