Diary

2010.12.12010/12

木暮です。
12月某日

ツアーが終って2日後からレコーディング準備のため、スタジオへ。各会場に来てくれた人、CDを買ってくれた人、本当にありがとう。
色々な地方へ出かけたのだから色々と書けるはずなんだけど、パッと思いつくことと言えば、荒いと居酒屋で飲んだ、原と部屋でアニメ・ソングを閲した、或いはホルモンうどんを食う川崎や京都で買ったMHP3・・・そんな下らないことばかり。きっちり捕まえておかなければ、良いことも悪いこともすぐに忘れていってしまう・・ ・ので、もう少し頻繁に更新しようと思っています。いい加減ホームページもリニューアルしたいし、映像とか色々やりたいことはたくさんある・・・。情報の消費スピードが上がり続ける昨今ですが、マイペースに色々と面白いことをやっていきたい。

12月某日

スタジオ作業も一段落して、久しぶりに家でだらだらしている。今年もあとわずか・・・そんな気分にはお構いなしに、killjoys や Figgs、Big Drill Car の Friend of Mine 等を聴きながら、残り飯に吸い物をぶっかけて食う。音を消したテレビでは93年のドラマがやっている。 久しぶりにCDJの電源を入れたので、ちょっとつなぎの練習でもしてみようかな、とDJの真似事を始めて、気づいたら夕方だった。皿を洗いながら、友達がくれたディープ・ハウスのミックスを聴く。「コグレイが好きそうなの入れといたよ」という言葉どおり、踊りたくなるような選曲というよりは、深夜に散歩しながら聴きたい 感じ。いいねー。その後、買ったまま聴いていなかった Sufjan Stevens のクリスマス・ソング集や Dark Star 等を聴く。レコーディングで自分のバンドの曲ばかり聴いていたので、他の音楽が新鮮に響く。今日は一日中音楽ばかり聴いてたなー。

12月某日

荒いと、友人Dを交え北区で小人数の年忘れ会。北区と言えば、韻踏合組合の初期の曲に、「北区に帰宅したくタクシーに乗る私」というようなラインがあった気が・・・けどあれは大阪の北区か。なぜこんなことを突然書いているかと言えば、D君はヒップホップ界隈に詳しいので、その夜はそういった話で盛り上がったから。しか し、麦酒、日本酒、梅酒、ウィスキーをチャンポンしていた僕は、明け方の居酒屋の便所で嘔吐したのだった。そして、久しぶりに始発に乗って帰る。乗換えで降りた池袋駅構内はなかなかの人込みで、しかしよくよく観察してみると、半分はこれから出勤するであろう人々、そしてもう半分は僕と同じ朝帰りの疲れたパーティー野 郎たちだった。地下鉄に乗って行きがけに買った「潔く柔く」の続巻を少し読む。地元の駅の階段を上がると、空はまだ暗く、冷たい風が酔い覚ましにちょうど良い。ガラス張りのマクドナルドのカウンターの前を通り過ぎる時、座っていた人と一瞬目が合う。そのことを今ここに書いてはいるが、その子の顔は忘れてしまった。

12月某日

夕方5時に起床。部屋でヘラヘラした後、皮裂きと共にスタジオへ。この時点で深夜零時。腹と洗いは死んだ目をしている。じゃあやりますか!と無理矢理数曲合わせた後、だらだらと時間をかけて機材をまとめて新宿LOFTへ向かう。搬入時間は4時指定、僕たちの出番は午前5時半から。タイチが鹿児島に帰郷するので、彼の所属 する音響会社SPCの西片氏主催で追い出しパーティーが開かれていたのだった。ステージ横の楽屋は既に出来上がった人々で溢れていた。自分を含め、酔っ払いは誰だって好き勝手なことを喋る。そして僕はそれを聞くのが好きだ。話した本人も次の日覚えているかどうかわからない話。追い出しパーティーと言っても、お客さんは 各バンドの演奏を楽しみに来ているわけだし、それぞれのバンドも、傍目にはいつも通りの演奏をしているように見える。そんなセンパイの不器用な餞別は、タイチにとても響いていたみたいだった。リクエストに応える形で久々に演奏した Waiting は、最高にグダグダだったけどね。
トシロウ君とセンパイがフロアで取っ組み合うのを全員笑いながら見ている、そんな打ち上げを中座して地下からの階段を上がると、昨日と違って外はもう明るい。朝8時の首都高速を幕張へと向かう車中では、徹夜明けの朝特有のハイ・テンションに取り付かれた腹が歌う「セーラー服を脱がさないで」がループしている。笑い続 ける僕。眠る川崎。洗いは尿意と戦っている。「幕張着いたら絶対殺す」とつぶやきながら運転するヒロシ。
カウントダウン・ジャパンの会場に着いたのは午前9時ごろだった。「朝一番で乗り込んできやがって、この下町の薄ら馬鹿どもが」という表情は一切見せない、爽やかな案内係の人に先導されて入ったラウンジはさすがに閑散としている。喫煙所で一服してから楽屋へ行くと、川崎が「授業中に熟睡してる奴」のような体勢でテー ブルに突っ伏していた。遅れて着いたタケシを交え、少しだけモンスターハンターをやってから、床で丸くなって眠った。
6年前のツアーのように、誰かに肩を揺さぶられて起きる午後2時半。いきなりカレーを食う。血液が胃に回ったせいか、頭は呆けたままである。その約2時間後に始まったライブの一曲目が Free Fall だったんだけど、近年稀に見るバラけた演奏で、思わず笑ってしまう。原に目をやると彼も笑っていた。まーいつも笑ってるんだけど。2曲目辺りで、ようやく全員が夢の世界から戻ってきたようだった。ライブを終え着替えた後、ステージ横にしつこく居座って BUCK-TICK のライブをカワサキと観る。まるでジョジョの奇妙な冒険を読んでいるみたいだった。アリアリアリアリアリーデヴェルチ!
喫煙所で松木ちゃんやBOBO君と話し、そそくさと帰路へ。スタジオで機材を降ろしてからさっさと帰れば良いのに、今年のライブが全て終わったという開放感も手伝い、ヒロシと荒井、ポテ公、DJ KAME と一緒に居酒屋に行ってしまう。カメの送別会という名目だったはず・・・しかし繰り広げられるのは下衆な話ばかり。忘年会っぽいねー!
体力の限界が来て0時過ぎに帰ったが、皆は5時まで飲んでたらしい。カメは、アジアンゴシック周辺の人間で唯一新譜や色々な音楽の話ができる奴だったので、いなくなってしまうのは少し寂しいけど、よく考えてみればうちからチャリで10分くらいのところに住んでいるんだった。まーまた近いうちに飲もうぜ!

明日から4日間休んだらまたレコーディングだなー、とか考えていると脳が休まらないので、とりあえず「坂の上の雲」を観つつ鍋でもつつこうと思っています。
2010年を通じてライブに遊びに来てくれた人、CDを手に取ってくれた人、本当にありがとう。良い年末年始を。